この記事で解決できる悩み
- Premiere ProでBGMの音量を調整したい!
- BGMの音量調整を効率化したい!
本記事の信頼性
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動画編集において、BGMの音量調整は重要です。BGMの音量を調整することで、動画のメインコンテンツをさらに引き立たせることができます。
ただし、BGMの役割はあくまで「サポート」です。
BGMの音量は動画のコンテンツを邪魔しないことが原則となります。「大きすぎるBGM」は視聴者が動画を離れるきっかけに、逆に「小さすぎるBGM」は動画の雰囲気を伝えることができないため、どちらもNGです。

とても難しそうですね。
そのため、本記事では初心者でも簡単に実践できるように、Premiere ProでBGMの音量を調整する方法を分かりやすく解説します。BGMの音量調整を効率化するテクニックも紹介しますので、参考にしてみてください。
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まずは音声・効果音・BGMの音量調整に関する基礎を知ろう

まずは、音声・効果音・BGMの音量調整についての基礎的な知識を紹介します。
①音量の単位について
動画編集に限らず、音量の単位はデジベル(dB)が使われます。デジベルは、一般的に0dBが最大値の単位です。(例外あり)
下記は、Premiere Proの編集画面の右側にある音量メーターです。0dBを最大値として-6dB、-12dBと続いていることが分かります。

音量が0に達すると音割れが発生するため、動画撮影時には必ずカメラやオーディオの設定をすることが重要です。
Premiere Proである程度の修正は可能ですが、完璧な修復はできないため注意してください。
②音声・効果音・BGMの音量レベルの目安
動画編集における音声・効果音・BGMの音量レベルの目安は以下の通りです。
音声・効果音・BGMの音量目安
- 音声(話し声):-5dB 〜 -15dB
- 効果音:-5dB 〜 -20dB
- BGM:-25dB 〜 -35dB
音声(話し声)の音量に幅があるのは、撮影条件が異なるからです。基本的には-10dB程度、うるさい場所での撮影時は最大で-5dB程度に設定しましょう。そして、効果音の音量レベルは「音声に対してどれだけ効果音を目立たせたいか」によって-5dB 〜 -20dBに設定してください。
また、BGMの音量レベルは「-20dBルール」を意識してみましょう。
-20dBルールとは?
BGMの音量を音声(話し声)より20dBほど低く設定するルール
BGMの音量は、音声の邪魔をしないことが前提となるため、目安の数値はありません。しかし、実際の編集ではこの理論を活かして-30dBほどにBGMを設定しているケースをよく見かけます。

以上が音声・効果音・BGMの音量レベルの目安です。
上記を基準にして、今のところBGMへの苦情が入ったことはありません。
ただし、上記はあくまで目安であるため、編集時には実際に耳で聞きながら調整を加えましょう。
Premiere ProでBGMの音量調整をする基本的な方法

僕は、Premiere ProによるBGMの音量調整を、以下の3ステップで行っています。
BGMの音量調整をする3ステップ
- クリップごとの音量調整(オーディオゲイン)
- 部分的な音量調整(ペンツール)
- 全体の音量調整(オーディオトラックミキサー)

上記の順番に決まりはないです。
慣れたらケースバイケースで順番を変更してみましょう!
今回は、以下画像を例に解説します。A1に映像の音声、A2にナレーション音声、A3にBGMが配置されている状態です。
①クリップごとの音量調整(オーディオゲイン)
まずは、クリップごとにBGMの音量調整をしましょう。BGMは配置した状態だと音が大きく、適性音量とかけ離れているケースが多いためです。
BGMのクリップを選択した状態で右クリック→「オーディオゲイン...」を選択してください。(ショートカットキー:G)
次に、「ゲインを指定」で、音量を調整します。
指定する音量レベルは、上述のとおり音声(-5dB 〜 -15dB)を邪魔しない数値を意識して-25dB 〜 -35dB程度に設定するのがおすすめです。
設定が完了したら、OKを押して音声をチェックしてみてください。
もう少し音量を大きくしたい、小さくしたいといった場合は、もう一度オーディオゲインを開いて「ゲインの調整」で調整することができます。
「ゲインを指定」「ゲインの調整」違い
- 「ゲインを指定」:入力した数字が音量として反映される
- 「ゲインの調整」:今の音量からどれだけ大きいか・小さいかの相対値が反映される
-5dBくらいごとに設定して、比較してみましょう。
②部分的な音量調整(ペンツール)
クリップごとにBGMの音量を調整することができたら、BGMを部分的に調整をします。「音声(話し声)が入っている部分のBGMを小さくする」といった編集がメインです。
まずは、BGMのトラックの空白部分をダブルクリックしてください。
すると、視覚的に動かせるボリューム線が表示されます。この線を左クリックでドラッグしたまま動かすと、帯全体のボリュームを変更することが可能です。
ある程度お好みに変更したら、ツールメニューから「ペンツール」を選択して線をクリックしましょう。これによって、ボリューム線をピン止めすることができます。
あとは、ピン留めした音量レベルを起点としてボリューム線を動かせば、部分的な調整は完了です。
ちなみに、この操作はエフェクトコントロールでも行うことができます。具体的な数値を指定したい場合は、こちらで行うと良いでしょう。
以上がBGMの音量を部分的に調整する方法となります。
③全体の音量調整(オーディオトラックミキサー)
最後に全体のバランスを整えます。
「ウィンドウ」→「オーディオトラックミキサー」をクリックしてください。(ショートカット:Shift + 6)
すると、下記画像のようなオーディオトラックミキサーが表示されます。
A1、A2、A3...と表示があり、タイムラインの各トラックに対応しています。オーディオトラックミキサーでは、クリップ全体の音量を変更することが可能です。
今回は、A3のBGMを編集してみましょう。「青い数字をクリック」 or 「グラフのバーをドラッグ」して、音量を調整してみてください。
注意点は、他クリップの音量は調整されないことです。各クリップに編集が必要となるため、忘れずに実施しましょう。
以上がPremiere ProでBGMの音量調整をする基本的な流れとなります。
Premiere ProのBGM音量調整をさらに効率化しよう【ダッキング】

BGMは、音声(話し声)を邪魔しないことが原則です。そのため、「音声(話し声)が流れる部分のBGM音量を小さくする」といった編集をする機会はかなり多いでしょう。
この場合は、ダッキングを活用することでBGMの音量調整をさらに効率化することができます。
ダッキングとは?
ダッキングとは、話し声が流れている部分だけBGMの音量を自動的に小さくする機能を表す。
やり方は以下の3ステップです。
ダッキングによるBGMの音量調整
- エッセンシャルサウンドを開く
- クリップを分類する
- BGMの音量を下げる
詳しく解説します。
①エッセンシャルサウンドを開く
まず、「ウィンドウ」→「エッセンシャルサウンド」を選択してください。
すると、エッシェンサウンドの設定が画面右側に現れます。
②クリップを分類する
次に、タイムラインに設置しているクリップを分類します。
下記画像にたとえると、A2の音声トラックは「会話」、A3のBGMトラックは「ミュージック」といった具合です。
あなたの編集画面に合わせて、分類してみましょう。
③BGMの音量を下げる
最後に、音声(話し声)と重なっているBGMの音量を下げていきます。
まず、先ほどミュージックに分類したBGMを選択してください。すると、「ダッキング」の項目が表示されるため、クリックしてチェックマークをつけましょう。
次に、「どの音と重なった時に音量を下げるか」を設定します。
この設定は、「ダッキングターゲット」の項目で設定します。ここで指定した音と重なった時にBGMの音量が下がるため、先ほど音声(話し声)を分類した「会話マーク」をクリックしましょう。
あとは「キーフレームを生成」を押せば、自動的に会話部分のBGM音量が下がります。

この方法なら簡単にBGMを調整できますね!
調整後は、念のため再生してBGMの音量をチェックしましょう。
まとめ:Premiere ProでBGMの音量を調整しよう

本記事では、Premiere ProでBGMの音量を調整する方法について解説しました。
BGMの音量調整をする3ステップ
- クリップごとの音量調整(オーディオゲイン)
- 部分的な音量調整(ペンツール)
- 全体の音量調整(オーディオトラックミキサー)
上記に加えて「ダッキング」の機能を活用すれば、BGMの音量調整を効率的にすることができます。
BGMは、動画全体の雰囲気を作る重要な役割を担っています。
そのため、カット編集やテロップ入力と合わせて、絶対に手を抜かずに編集することが大切です。
小さいこだわりが動画のクオリティを向上させるため、ぜひ繰り返し実践してスキルアップしていきましょう。
今回は以上です。